[cinema] 『私にふさわしいホテル』
本が出版できない新人作家が繰り広げる荒唐無稽なドタバタ喜劇ですが新年一番爽快な気分になりました。 野心を一切包み隠さない何でもやってしまう新人小説家をのんさんが演じているのですが、とことん無茶をしても嫌味にならないキャラクターが素敵でした。 銀座の高級クラブのママの高級和服姿からクリスマスのトナカイのコスプレまで変幻自在の衣装チェンジなのですが、どれもぴたりと着こなしていて圧巻でした。 最後はハッピーエンドに終わるのですが「しがらみや権威をぶっ壊そうと思い書き続けてきたが全然満足できない。だからこれからも書き続ける。」と言い放つ主人狗の姿がカッコ良く痛快でした。 理不尽に対して怒りを燃やしてエネルギーに変えることができるのは才能なんだ!と背中を押してくれる作品でした。
[cinema] 『本日公休』
台中の街の床屋さんでハサミをふるう理髪師さんがお店を休みにして昔馴染みの常連客を尋ねて散髪に出向くお話。お客さんは高齢者か親に連れられた子供だけなのですが昔ながらの床屋の雰囲気が暖かく懐かしい風景でした。「昔ながらの丁寧なサービスが懐かしい」とか「客と理髪師の距離が近いことが羨ましい」といったノスタルジーだけではない、現代を生きる30代の子供世代の悩みや希望も描いていてシンパシーを感じながら見ました。古くからの馴染客と自らの老いに悲哀を感じながらも、まだまだ頑張ってやるぞ感に溢れている台中のおばちゃんのパワーに圧倒される物語でした。老いの描き方も前向きで、現役世代にもしっかりと光を当てている素敵な映画でした。
水煮牛肉 ~四川風牛肉唐辛子煮込み~
仕事帰りに松屋の『水煮牛肉 ~四川風牛肉唐辛子煮込み~』を注文。事前知識を得て、唐辛子は避けて、スープを落として具材の牛肉と野菜だけを楽しみましたが、それでも辛い!食べ終わった後に器の底をスプーンでさらったところ大量の花椒が沈んでいて、完食するスープではないと思いました。😅
チェーンスパイク修理
修理をお願いしていたチェーンスパイクが修理から戻ってきたのでモンベル長野店さんまで引き取りに行ってきました。 年末の28日にお願いして翌月の11日には連絡が来ていたので年末年始の休業期間を考えるとあっという間に修理が終わりました。
[cinema] 『366日』
HYの名曲『366日』からインスパイアして製作された映画。べったべたのラブストーリーでしたが沖縄の美しい風景と今をときめく若手俳優陣が素敵に彩っていました。映画「世界の中心で、愛をさけぶ」ではカセットテープのウォークマンやラジカセが印象的な小道具として登場しましたが、本作品ではMD(Mini Disc)と有線のカナル型イヤホンがキーアイテムでした。懐かしいものも時代と共にシフトしていくのですね。😅
[cinema] 『とりつくしま』
上田映劇で映画『とりつくしま』をみてきました。上映の後には東かほり監督とプロデューサーの市橋浩治さんによる舞台挨拶がありました。
物語は亡くなった人が生前に思いを残した相手の身近なモノに取り憑いてそっと見守るというファンタジー。 舞台挨拶で東監督はファンタジーにしたくなかったと言っていましたが、死んだ人の魂がモノに取り憑いてずっとずっと話しているのだからファンタジーです。 ただテーマに死を扱っているにも関わらず、湿っぽいさがなく、お日様に干した真綿のお布団のようにフカフカだけれどカラッとした温もりが漂ってくる作品でした。 モノに取り憑いた人がこの世に残った人の暮らしを眺めながら時にクスりと笑いを誘うようなことを独り言として呟いているのですが、心霊現象を引き起こすこともなく 生者にメッセージを伝えるわけでもないためリアルと言えばリアルです。本当に亡くなった人がどこかでそっと見守ってくれているのではないか?と思わせてくれる設定でした。
東直子さんの11編からなる短編小説集から4編をピックアップして娘の東かほりさんが監督したそうです。4編どれも面白かったのですが、冒頭のトリケラトプスのお話でグイッと物語の世界観に引き込まれて、最後のロージンのお話で感動を誘う。野球のピッチャーが握るロージンで感動するとは思いもしませんでしたが、その思いもしないところに心を持って行かれたことにしてやられたと思いました。