木ノ下歌舞伎『三人吉三廓初買』
まつもと市民芸術館で上演された木ノ下歌舞伎『三人吉三廓初買 (さんにん きちさ くるわ の はつがい)』を観劇してきました。
歌舞伎の演目を現代劇の役者さんと舞台セットで上演する舞台公演でした。
20分の休憩時間を途中2回挟んで5時間越えの長い公演。さらにこの日は公演後に木ノ下裕一さんによる45分のアフタートークつきと盛りだくさんの内容でしたが最後まで釘付けになりました。
お目当ては藤野涼子さんと緒川たまき様でしたが、三幕の「丁子屋別荘の場」で藤野涼子さん演じる花魁の一重の臨終と、臨終に立ち会う緒川たまきさん演じるおしづさんの掛け合いが圧巻でした。吉原通いで身上を持ち崩す文理さんを挟んで、遊女と本妻という微妙な関係でありながらもお互いにお互いを思いやる姿が迫力でした。妾と本妻とか義兄弟とか現代の価値観ではピンともこなければ共感もできないのですが、この三人吉三廓初買が上演されたのは幕末の地震(安政地震)や疫病(コロリ、コレラ)に見舞われた時代。死が常に隣り合わせにあった世相に血縁を越えて結ばれた擬似家族がリアリティーをもって受け入れられていたというお話をアフタートークでご説明いただいて腑に落ちました。三人の吉三も文理も時代の運命に抗いながらも流されていくダメダメな男たちなのですが、そのそばに寄り添う女性たちが素敵に凛とした姿で描かれていたのが現代的でもあり、しかし幕末という時代の転換点を生きた原作者の黙阿弥の狙い通りなのかもしれないとも思いました。
出演者は次のとおり
田中俊介さん 須賀健太さん 坂口涼太郎さん / 藤野涼子さん 小日向星一さん 深沢萌華さん 武谷公雄さん 高山のえみさん 山口航太さん 武居卓さん 田中佑弥さん 緑川史絵さん 川平慈英さん / 緒川たまきさん 眞島秀和さん
ゼロから始める防災講習会 ~第 3 回 救急救命編~
安藤百福記念 アウトドア アクティビティセンター主催で開催された全3回の防災講習会の最終回。救命救急講座編を受講してきました。午前中は先月9月21日〜23日に発生した能登半島豪雨災害の振り返り。午後は佐久広域連合消防本部(小諸消防署)から2名の隊員さんに来ていただいて心臓マッサージとAEDの使い方を実習させていただきました。これまで何度か救命救急の実習を受けさせていただいたことがありましたが、内容はアップデートされていていました。以前に習ったときは人工呼吸と心臓マッサージを交互に実施する方法ですが、最近は統計研究の結果、心臓マッサージだけを救急隊に引き継ぐまで切れ目なく実施すると教わりました。切れ目なく心臓マッサージを実行するということが大切で、心臓マッサージを実施する人を交代するときも間を置かずに1、2、3で交代する手順を伺って感心しました。AEDの使い方もなんとなく分かったつもりでしたが、パットを貼って、スイッチをいれて、電気ショックを与えるまでの手順をあらためて勉強させていただきました。
[cinema] 『石がある』
家族でもなければ恋人でもない。学生時代の先生と生徒でもない。職場の上司と部下でもない。行きずりの若い女性と中年男性が川辺で偶然に出会い、川の上流まで二人でブラブラと歩いて、そして何も発展しないまま別れる。過去の因縁が炙り出されるわけでもなければ、強い絆が生まれるわけでもない。でも、そんな緩やかで穏やかな邂逅に不思議に惹かれる映画でした。上映の後には太田達成監督と主演の小川あんさんによる舞台挨拶があり、河辺でのロケの話やガソリンスタンドのお話を興味深く聞かせていただきました。
帆布バック修理上がり
一澤信三郎帆布さんに修理をお願いしていた帆布バッグが2週間で修理を終えて帰ってきました。ファスナーの交換をお願いしたのですが交換跡がわからないように、しかし補強もしっかりされて戻ってきました。廉価なバックであれば2つ位購入できる修理代がかかりましたが、5年ほど使い込んだバッグは小さなに擦り切れがあるものの、まだまだ活躍しそうです。👍