[travelogue] 屋久島 第1日目
屋久島へ
高速船 ロケット |
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鹿児島港から高速船「ロケット」に乗って屋久島に向かいました。
ジェット推進方式の水中翼船ということで、揺れも少なく、約2時間の快適な船の旅でした。
船窓から見た屋久島 |
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海の上は晴天にも関わらず、屋久島の上には、モクモクと雲が浮かんでいました。一ヶ月に35日雨が降ると云われる屋久島の姿を垣間見ました。
期待に胸弾ませながらの屋久島上陸です。
屋久島上陸
屋久島島内にもスーパーはありました。電器店もありました。
しかし大型量販店を想像してはいけません。スーパーの片隅に小さな電気売り場があるだけです。エプソンのプリンタはおろか、パソコン本体も置いてありませんでした。
[travelogue][trekking] 屋久島 第2日目
縄文杉登山
早朝4時過ぎに宿を出発して、宿に帰りついたのが19時前。
登山口から往復するだけでも、約11時間。体力の限界への挑戦でした。
ウイルソン杉 |
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一説には豊臣秀吉が切り倒させたという話も残っている屋久杉の切株です。
現代の感覚から言うと、随分と高い位置で切り倒していますが、当時は、トロッコなどの運搬手段もなく、すべて人手に頼っていたため、木材として使える部分から切り倒したのだそうです。そのため、残った切株が次の世代の森のゆりかごになり、森の再生を早めているのだそうです。
縄文杉 |
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メインイベントの縄文杉です。まさに圧巻です。
結構離れた位置から、広角レンズで狙っているのですが、その全容をフレームに納めることができませんでした。
縄文杉の足下に現れたヤクシカです。
屋久島観光協会のなかなか心憎い演出です。(嘘です。野生の鹿です。観光客に餌をねだるわけでもなく、完全に無視です。)
縄文杉と鹿を比較すると、その大きさがわかると思います。
トロッコ杉太郎 |
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杉の伐採のために森に持ち込まれて、打ち捨てられた、トロッコの機関車の残骸です。こんなところに機関車を放置してはダメだろうと思うのですが、森の再生力はたくましく、機関車を苗床にして新しい杉が根を下ろしています。
追記
縄文杉登山者は若い女性が多いのだそうです。私が加わったツアーも、私以外の7名は全て女性でした。お母さんと娘さんの親子が一組いましたが、あとは友だち同士、もしくは一人旅の若い女性でした。
男性の場合は、縄文杉を見に行くにしても、ガイドは付けずに、ガシガシと登っていくようです。でもガイドさんによる森の説明は、とてもおもしろかったです。自分一人で登っていたら見過ごしてしまう、小さな杉や、遠くに見える山の頂きも、足を止めてみると、どれも素晴らしい景色でした。
[travelogue][trekking] 屋久島 第3日目
白谷雲水峡トレッキング
宮崎駿監督の「もののけ姫」のモデルにもなった森です。 原始の森と言うわけではなく、江戸時代に伐採された森が再生して、現在の姿をみせているそうです。江戸時代につくられた石の道は、今でもしっかりと残っていて、森に同化しているのだけれども、100年を過ぎた今でもなお、道として残っています。
河原に剥き出しになった大きな岩です。屋久島は、こう言った花崗岩が海中から隆起した島で、基本的に土はないのだそうです。ごつごつした岩肌に、まず苔が根を下ろし、その上に杉がへばり付いているのだそうです。自然の力強さに、ただただ感嘆するばかりです。
王蟲の岩 |
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ナウシカの、あの「王蟲」です。
この岩が屋久島のミニチュアになっていて、大きな岩の上に苔が生えて、その上に杉が生えている姿が見て取れます。
ガイドさんもびっくりするほどヤクシカが出没しました。最初のうちは遠くにいても珍しかったのですが、しばらくすると休憩で腰を下ろしていても、鹿がそばをウロウロするので、ありがたみも半減してしまいました。しかし、えさをねだるわけでもない鹿が、これほど、身近に来るというのは、やはり感動です。
※餌をねだる鹿がご希望でしたら、ぜひ奈良公園へ。鹿せんべいを持っていると餌にガッツク鹿たちに、あっという間に、囲まれます・・・
屋久杉の祠(ほこら)の中から、上を見上げた写真です。杉本体は死んでしまっているのですが、その亡骸に苔や新しい杉をまとい、次の命を育んでいます。
今にも、もののけ姫が現れそうな、苔むした石がたくさん転がっている川原です。
蝉自体は、珍しくも何ともないのですが、森の中では、抜け殻が周囲の風景に同化して、このように見つけるのは難しいそうです。
[travelogue] 屋久島 第4日目
紀元杉
車道のすぐ脇に立つ屋久杉です。縄文杉や白谷雲水峡と比べて、気軽に訪れることができる屋久杉です。但し、紀元杉につながる山道は、それなりの登坂です。レンタルした軽自動車で登ったら、すこしストレスが溜りました。もっとも、あまり大きなランドクルーザーを使うと、今度はすれ違いが大変だと思いますが・・・。バスも登っていく道路ですので、それ程、心配することはありません。
気軽に訪れることができる屋久杉とは言え、その姿は威風堂々、時を経た貫禄を感じました。
屋久杉ランド
遊歩道がきれいに整備されて、30分コース、50分コース、80分コース、150分コースと懇切丁寧に案内板も出ています。私が回った50分コースだと、サンダルで歩いている女性もいました。ここで道に迷うようだと新宿御苑でも遭難するでしょう。(笑)
台風10号が接近していたので、天候の急変を気にしていたのですが、ここなら、折畳み傘でもOKでした。
仏陀杉 |
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くぐり杉 |
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尾之間温泉
入浴料 200円の地元の人のための温泉です。もっと鄙びた温泉を想像していたのですが、湯船も5、6人は入れるゆったりしたもので、お得感満載でした。
当然、源泉かけ流し。お湯は少し熱くて5分と浸かっていることはできませんでした。
ただ湯船が深いのにはビックリしました。最近のお風呂って、たいてい入り口に一段ぐらい段差があって、いきなりドボンと湯船の底ということはないのですが、ここは湯船の縁から垂直に湯船の底。おまけに湯船の底には十数センチ比較的大きくて丸い石が固定されずに、ゴロンと敷き詰められていて、目の悪い私は、縄文杉登山でも痛めなかった足首を、ここで捻挫するところでした。(笑)
永田浜
世界的にも有数のうみがめの産卵地として知られています。とても綺麗な砂浜でした。
[travelogue] 屋久島 第5日目
平内海中温泉
干潮の前後2、3時間だけ海中から姿を現す、野趣あふれる露天温泉です。
湯船の底からプクプクと温泉が湧き出しています。誰が湯温を調整しているわけでもなく、複数の湯船から一番適切な温度の湯を探して入ります。でも結構快適なお湯加減でした。
干潮時間が朝早かったこと、台風が接近していたこともあり、他に誰一人入浴者がおらず貸し切り状態でした。
水着着用禁止。脱衣所もなし。ということで女性が入るのには、かなり勇気が必要だと思います。夜は真っ暗で、おそらく何も見えないのではないかと・・・。
前日に撮った海中に没した温泉の写真です。水の温度は海水そのものでした。
帰路
高速船トッピー |
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往路に利用した高速船ロケットは、台風10号の影響で前日早々に欠航が決定。トッピーも始発と第2便は欠航。第3便は途中で引き返すかも知れないという条件付きの出港。私は屋久島第二の港、安房港から出港する第4便で、漸う帰路につくことができました。