ちはやふる日記


[cinema] 『笑えない世界でも』

2023年08月01日 10:13更新

オール上田ロケ自主制作映画『笑えない世界でも』の完成披露上映会が上田映劇で開催されたので見に行ってきました。映画館には新幹線や高速バスに乗って遠くからやってきたファンの若い皆さんが集っていました。

上映後には監督・脚本の岡本充文さん、主演の彩香さんと谷藤 海咲さん、野村啓介さんによるトークショーとフォトセッションも行われました。作品の中では、頼りにできる家族も友人もお金もなく職場の町工場(作業場)の片隅に住み込みこんでいる女性であったり、母親から精神的、肉体的に虐待を受けて声を出せなくなっている元女子大生であったり、職場の女性に暴言を吐いたり暴力を振るう傍若無人な工場長であったり、と各々殺伐とした役柄を演じた皆さんが和気藹々と映画製作の裏話に興じる姿のギャップも面白かったです。


家族や友人、社会からの途絶を描いた作品でしたが、声を失った女性とつながる方法がスマホの画面をお互いに見せ合う対話だったという設定が印象的でした。遠く離れた人と人を繋ぐツールであるはずのスマホでさえ、メールもSNSも救ってくれる人に繋がらない。小さな画面を二人で並んで見るという瞬間だけが最後に残った蜘蛛の糸だったという姿がやるせなかったです。



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