[cinema] 『コットンテール』
2024年04月13日 02:03更新
パトリック・ディキンソン監督による日米合作映画を観てきました。若年性認知症で介護の果てに妻を失った男をリリー・フランキーさんが演じています。そして、その妻を『ぐるりのこと。』以来の夫婦役となる木村多江さんが演じています。
妻の遺言を叶えるためにピーターラビットのふるさと、イギリスの湖水地方へ向かう旅が物語の後半にやってくるロード・ムービーでもありました。前半の東京編は辛いエピソードが続くのですが、後半の自然豊かな情景に登場人物たちの心と同じように癒されていきます。
木村多江さんをはじめ女性の出演者はいずれも素敵でした。リリー・フランキーさんが演じる主人公の息子の配偶者という役柄を高梨臨さんが演じているのですが、自分勝手な舅の振る舞いに憤りつつも最後まで見捨てずに寄り添っていく姿は素敵でした。そして木村多江さんの若い頃を演じている恒松祐里さんも素敵でした。押しが強いわけではないのだけれど凛として周囲に流されない佇まいが、木村多江さんが演じるその後の姿に見事に重なって同一人物のように見えました。