ちはやふる日記


[cinema] 『ゴジラ-1.0』

2023年11月18日 18:24更新

『生きて、抗え。』のキャッチフレーズに惹かれて、映画館にいきました。

戦後復興期の銀座の街並みや省電とまだ呼ばれていたころの山手線の再現は山崎貴監督の力が遺憾無く発揮されていました。ただストーリーは???でした。未曾有の被害を引き起こすゴジラを撃退するため、主人公の元特攻隊員が戦闘機に乗ってゴジラに揺動を仕掛けるのですが、乗り込むのは旧日本軍が大戦末期に開発した新型機という設定。揺動なんだから旧式の練習機を引きずり出してきて操縦テクニックひとつでゴジラを幻惑するほうがハラハラ、ドキドキすると思うのですが、旧軍の新型機の航跡は単調で今ひとつ盛り上がりに欠けました。そして揺動であるはずの戦闘機に万一のトドメのための大型爆弾を最初から積み込んで飛び立ちます。揺動のためにゴジラの周りを五月蝿く飛び回るシーンから最後のトドメの一撃まで、給油をした様子もなく飛び回っていたの?そして爆弾もろとも突っ込めるように改造した最終兵器って大戦の失敗から何も学んでいないのではないかと思ってしまいました。

女性の活躍なし。政治家や官僚、民間人の活躍なし。(いまは民間人の立場ではあるが)大戦の従軍経験者だけが日本を背負ってゴジラに対峙する演出に『生きて、抗え。』のフレーズが色褪せていました。



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