[trekking] 氷瀑の日光 雲竜渓谷
厳冬期の日光・雲竜渓谷に氷瀑を見に訪れました。登山雑誌に取り上げられているのを見て以前から行ってみたいと思っていましたが、今年は寒波の影響で例年よりも氷瀑が成長していると知り、満を持して訪れました。
前日に東武日光駅前のビジネスホテルに宿泊して、深夜にチェックアウト。登山口に4:30AM頃に到着することで、5〜6台しか停められない雲竜渓谷登山口駐車場の最後の一台に滑り込むことができました。
真っ暗な中をヘッドライトをつけて出発する人もいましたが、暗いし、寒いし、道は凍ってツルツルなので、しばらくは車の中でぬくぬくと休憩を決め込みました。
車の中でぬくぬくしていると次々に登山者の車が上がって来てはUターンしていきました。多くの車は林道の脇に路上駐車しているようでした。林道はツルツルに凍結しているため路肩に寄せようとしてスリップして立ち往生している車も見かけました。
徐々に周囲も明るくなって来たので登山口を出発しました。写真を撮ったときは気づきませんでしたが誰かが忘れた(落とした?)水筒が標識の上に乗っていますね。
車両侵入禁止のゲートを越えて、ここからが一応、ハイキングコース。
砂防堰堤の上を通って稲荷川の左岸に渡ります。ここから先はハイキングコースの外になります。真冬だから、ハイキングの人は来ませんが…
徐々に空が赤く染まって来ました。
先ほど渡ってきた砂防堰堤(ダム)を上から見たところ。
周囲の山も赤く染まっていきます。
さらに上流の砂防堰堤を横から見たところ。先ほど渡った砂防堰堤のような手すりも何もないので近づきません。
雪に埋もれた林道をてくてく、てくてく歩きます。
川の水がひいた河原を歩いていくと砂防ダムがゆくてに現れます。このダムの下を右手(左岸)へ渡渉しました。
次は左側へ渡渉。
川の流れは細いのですが、流れているのは氷水なので慎重に渡ります。
あらたな砂防堰堤が目の前に現れます。このように幾つもの砂防堰堤が稲荷川に建設されているため、その砂防堰堤の建設とメンテナンスのための林道沿いに比較的安全に上流まで辿り着くことができる場所に雲竜渓谷は位置しています。
砂防ダムにできた巨大な氷瀑。比較するものがないのであれですが、ビルの2〜3階分の高さはあるのではないでしょうか?
稲荷川沿いに現れた氷瀑のプロローグ。この辺りに来ると朝イチの晴れ間はどこへ?深々と雪が降ってくるようになりました。
先ほどの砂防ダムを巻いて上流側への階段を降りると雲竜渓谷の核心部に入ります。
見事な氷瀑が目の前に現れます。渓谷の上から少しずつ滴り落ちた水が凍って巨大な氷瀑を作っています。
登山者と比較すると、ドヤ!というほどの巨大な氷瀑の間を通って渓谷の奥へと進みます。
雪降りだから景色はどうなのかな?と思っていましたが、エメラルド色の氷瀑の上に雪が被っていて神秘的な風景を目にすることができました。
渓谷の上から伸びた氷の柱が見事です。
巨大な氷柱(つらら)の裏側に回ったところ。
写真では氷瀑の巨大さが伝わらないのが残念ですが、壮観な景色です。
ここからは12本爪のアイゼンを装着して雲竜瀑の核心部へと登ります。
雲竜瀑の滝壺に到着。遠近感が伝わらないのですが背後は巨大な氷瀑です。
氷瀑を左右で撮影しても見事。断崖の途中から滲み出た水が氷のカーテンのように滴っています。
雲竜瀑から引き返して、再び巨大な氷柱の下へ。安全のためヘルメットは持って来たのですが、ビルの何階分もあるようなつららが上から落下してきたらひとたまりもありませんね。
頭上に氷柱がないか恐々と上を見上げましたが、ちょっと外れていても怖いこと怖いこと。直撃を受けなくても破片で怪我をしそうな大きさと高さがありました。
氷柱の近くには大勢の登山者が集っていました。
名残り惜しい景色ですが後ろ髪を引かれる思いで氷の宮殿をあとにしました。
帰路も巨大な鉄の砂防ダムの下を通過。
無事に登山口の車まで辿り着き、スリップする林道を下ったら、日光市内の『しもふり温泉 ほの香』に立ち寄りました。
温泉に受付はなく自動販売機があるだけでした。まだ正午を少し回った時間帯だったので入浴客は私一人でした。
自動販売機で購入したチケットを投函して中に入るとすぐに脱衣所。カランが4つだけの小さな温泉でしたが、これまた親子二人で入ると一杯くらいの小さな露天風呂を独り占めにして汗を流して、帰路に着きました。