ちはやふる日記


[event] PyCon JP 2019

2019年09月19日 09:34更新
PyCon

2019年9月16日と17日の2日間、東京・大田区産業プラザPiOで開催されたプログラミング言語 "Python" の技術カンファレンス『PyCon JP 2019』を聴講してきました。

1日目の基調講演は『独学プログラマー』の著者であるCory Althoffさん。大学ではコンピュータもプログラミングも無関係の政治学を専攻。卒業後に就職口がなく数年間の浪人生活。一念発起してPythonを独学で勉強してフリーランスとして職を得て、その後、経験を積んでシリコンバレーのeBayに雇用されるまでのサクセスストーリーは聞いていてワクワクしました。「C言語やJavaに代表される Low-level のプログラミング言語で苦労するよりも、Pythonでプログラミングを学ぶ方が簡単!効率的!」というCoryさんの主張に対しては、ちょっぴり疑問を持ちますが、Javaが Low-Layer に分類される良い時代になったのですね。


PyCon

Coryさんの特設サイン会が会場で開催されていたので『独学プログラマー』を購入し、Pythonの焼印が押されたどら焼きを頬張りながらページをめくりました。どら焼きの餡の甘みとPythonの塩辛さの取り合わせが絶妙でした。^_^;


1日目に聴講したセッションは以下の通り。

  • 『Why Python is Eating the World』 Cory Althoff さん
  • 『Pythonと便利ガジェット、サービス、ツールを使ってセンシング〜見える化してみよう』 知野 雄二 さん
  • 『Using Python in Music Signal Processing, Speech Recognition and Intent Classification in Chatbot』 Renyuan Lyu さん
  • 『Pie Meets Py ― PythonでAndroidアプリをつくろう』 長谷場 潤也 さん
  • 『ML Algorithm to Detect Rare Clinical Events』 Haque Ishfaq さん他
  • 『Doujin-activity with Ren'Py』 Daisuke Saito さん


PyCon

2日目の基調講演は静岡県のキュウリ農家の小池 誠さん。機械学習をつかってキュウリの等級選別を実現したA.I.活用農家として様々なメディアで取り上げられているのを拝見したことがありましたが、今回直接講演を伺って様々な疑問が氷解しました。

小池さんは自動車関連の企業で組込みシステムの開発に従事。C言語での開発経験もあり、プライベートではMashup Awardに参加して「自動調味料投入機」などITガジェットの作成経験もあるプロのエンジニア。会社を退職して2年ほどの充電期間を挟んだのち、実家の農家に戻ってキュウリ生産者の道へ。そこでこれまでに培ったスキルを活かしてRasberryPiとカメラをつかったキュウリの等級選別機の開発に至ったというお話でした。

キュウリはサイズ(大きさ)の他に(見た目の)等級が何段階にも分かれているのを初めて知りましたが、カメラと機械学習を使った判別法が向いていたようです。

リンゴは色づきが品質の重要ファクターですし、スイカは叩いて中身を確かめますが、キュウリは形状が等級(品質)の全て。メンデルが豆のシワにだけ着目して遺伝法則を発見したのと同じように、カメラで写した形状だけで判定するというのが機械学習にぴったりマッチしたのでしょうね。今世紀最大の発見かもしれません。日本市場限定のルールだとは思いますが…


2日目に聴講したセッションは次の通り。

  • 『Pythonで切り開く新しい農業』 小池 誠 さん
  • 『Inside a companion robot: Productive concurrency with Trio async-await ❤』 John Belmonte さん
  • 『PyQt5で自分のためのIDEを作っちゃおう!』 深谷 亮祐 さん
  • 『unittestで始めるユニットテスト入門』 Rei Suyama さん

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2日目も即席サイン会があったので『機械学習図鑑』も購入!



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