[cinema] 『万引き家族』
2018年06月10日 00:14更新
カンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞した『万引き家族』をレイトショーで観てきました。地上波のテレビでは受賞記念と称して是枝裕和監督作品の『海街diary』を放送していたのですが後ろ髪を引かれる思いで映画館に出かけました。しっかり録画予約はして… ^_^;
流行歌のテーマには一番大切なものを捨ててもあなたと一緒に… という歌詞がしばしば登場します。「故郷を捨てて、あなたと行きたい」、「親も捨てて、家族も捨てて…」、「友達関係を壊してでもあなたとの恋を貫きたい…」でも、そんなテーマがリアリティーをなくした現代、『犯罪』の共犯関係でしか人との繋がりのリアリティーを描けない、苦しい社会になってしまったのでしょうね。
事が露見し全てが破綻した後、もしくは最初から破綻していたことに気づいた後でも繋がりに執着している大人たちと、繋がりが代わり効かないものであることを知った後も次の一歩を踏み出そうとする子供たちの姿に希望を見出していいのか?と難しい質問を投げ掛けられた映画でした。