[trekking] 北アルプス表銀座縦走 燕岳-大天井岳-西岳
北アルプス表銀座縦走2日目。水平線近くに雲がかかっていたため日の出の時刻は十数分遅くなりましたが、雲の上から朝日が見事に登って来ました。燕山荘の前からご来光を望みましたが迫力満点、幻想的な風景でした。
日の出前、朝5:00から山小屋の朝食をいただきます。普段の生活では考えられませんが、前夜の夕食は18:00で食後の間食もしていなかったので美味しくいただきました。
朝食を終えて日の出を待つために山小屋の前に出るとベンチの上には氷が張っていました。
雲の上から朝日が顔を見せると周囲に歓声が上がります。
朝日が昇ると、さきほどまでガス(霧)に包まれていた燕岳が姿をあらわし、朝焼けに染まる幻想的な風景が広がります。ほんのひとときの大パノラマです。
槍ヶ岳も雲の合間から姿を見せました。のちほど縦走路ですれ違った槍ヶ岳方面から来た人に伺うと、この日の朝の槍ヶ岳は霧に包まれて鉄梯子は凍りつき大変だったようですが、遠くからこうしてみる風景は格別でした。
北アルプス表銀座の縦走路が朝日に照らし出されます。そして山々の奥に槍ヶ岳の穂先が姿を見せています。
蛙岩(げえろいわ)
ズームレンズで撮影した槍ヶ岳
稜線沿いの縦走路はところどころ紅葉が始まっており、歩いているだけで楽しい、そんな風景でした。
切通岩に到着。鎖場や梯子をつかっていったん大きく下った後に大きく登り返します。二年前に燕岳から大天井岳、常念岳へと縦走したときは、ここが一番の難所でしたが、今回は槍ヶ岳が控えているので、予行演習の気分で乗り越えます。
切通岩を通過して振り返って1枚。
槍ヶ岳方面と常念岳方面の分岐。槍ヶ岳へ急ぐのであれば、この分岐を右に進むのですが訳あって左へ進みました。
NHK-BSドラマ「山女日記2」のロケが一昨日、昨日と常念岳で行われていて、この日は朝から大天井岳の山頂でロケをしているとの情報をすれ違う登山者さんたちから聞きつけて、大天井岳に寄り道してみました。槍ヶ岳は待ってくれるけれども、女優さんは待ってくれない。 ^_^;
大天井荘の前にザックを下ろしてカメラだけをもって大天井岳の山頂に登ると撮影本番の瞬間でした。本番が終わってロケスタッフさんの輪から女性が一人降りて来たと思ったら出演者の女優さんでした。登山ガイドの役なので姿だけでは周囲の本物の登山ガイドさんやスタッフさんと区別がつきませんでした。あまりに近くだったので気恥ずかしくて写真を撮ることは遠慮して下山しました。
本番が終わると撮影スタッフさんがわらわらと下山していました。このあとドローンを使って上空から大天井岳周辺を撮影したようです。私ももしかしたら、小さく小さく一登山者として写っているかもしれません。
ロケ現場を見学して満足したら大天井ヒュッテを抜けて槍ヶ岳への縦走路に戻ります。
ビックリ平
槍ヶ岳が徐々に近くなり、裾野まで見渡せる距離になって来ました。
槍ヶ岳をずっと正面に見続けながらの縦走ですが、その姿は凛々しく飽きません。
正面に写っているのは赤岩岳だけでしょうか?とくに赤岩岳に関心もなく漫然と通過したのですが、ヒュッテ西岳で同宿になった人が赤岩岳が日本百高山の一つだと話していたので、気になってあとから写真を探し出しました。
ヒュッテ西岳に到着。写真はテント場からみたヒュッテ西岳。そして奥の頂が西岳です。
ヒュッテ西岳でチェックインしてザックを下ろしたら、燕山荘で注文したおこわ弁当をヒュッテの外で広げました。ぎゅっと詰まったおこわ(もち米)は腹持ちがよく登山でなくても食べたくなる一品でした。
ヒュッテ西岳の裏から見た槍ヶ岳。美しい景色ですが、まだ険しい道のりが続くと軽く目眩に見舞われる瞬間でもありました。
西岳までぶらりと登りました。しかし槍ヶ岳はすでに雲の中。高いところまで苦労して登るよりも雲の晴れるタイミングを待ち構えていた方が確実ということですね。
西岳の山頂から見下ろしたヒュッテ西岳とテント場。白く見えている場所がテント場ですね。
西岳から降りてやることをやった感も得られたので缶ビールで乾杯。でも槍ヶ岳方面は完全に雲の中でした。もう少し早い時間に通過できていれば西岳は通過してヒュッテ大槍まで向かうつもりだったのですが、ヒュッテ西岳でストップして正解でした。
ヒュッテ西岳の夕食。北アルプスの数百人収容レベルの巨大山小屋に慣れていたので収容規模が数十人規模のヒュッテ西岳はアットホームで新鮮でした。トイレは山小屋の外ということで警戒しましたが、綺麗なトイレでした。
薄暮の槍ヶ岳。頭上から闇に包まれていますが地平線近くは薄っすらと明るい逢魔が時の風景です。
深夜に山小屋の蚕棚を抜け出して外に出ると満点の星空!