[cinema] 海の金魚
2010年06月06日 01:06更新
ヨットレースに挑む高校生の女の子二人のお話です。
主人公を二人配するときは、一人を勝ち気に、一人を内気に、と対照的に描いて双方を際立たせるのでしょうが、この映画の主人公は二人とも勝ち気です。そこで勝ち気な二人の女の子のあいだを取り持つように、「料理が好き」、「俺は見ているだけ」といった見守り系の男の子が登場します。このへんの登場人物のバランスの取り方が面白いですね。
勝ち気なようでいて弱気、快活なようでいて内向的。一人の人物像としては、違和感であるようで、しかし、どこかにいそうなリアリティーをもったヒロイン像に魅力を感じました。
ひとつだけ共感できなかったのは吉瀬美智子さん演じる先輩ヨット乗りのレースでの振る舞い。レース相手となった若い主人公達の活躍を手を叩いて喝采します。あれは頂けません。負けたら地団駄を踏んで悔しがる、若い芽のうちに摘んでやろう、それくらいの勢いがなければつまらないし、競技相手に失礼だよな、と私は思いました。達観するには、まだまだ人生は長い。だって「冒険には黄金以上の価値がある」のだから。。^_^;