ちはやふる日記


プログラミング言語Ruby30周年記念イベント

2023年03月05日 07:18更新

プログラミング言語Rubyの誕生30周年記念イベントが島根県松江市のリアル会場とネット配信のハイブリッドで開催されました。遠く信州の地から土曜日の午後、つらつらと配信を拝見しました。


『Ruby 1.9から見る風景』 園田裕貴(Yugui)さん

「当時のメインストリームであったRuby 1.8系」と「新Ruby 2.0 へのバージョンアップの踊り場的位置づけであった Ruby 1.9系」が並行開発されていた当時の技術的な対応、解決のお話をされていました。当時は Rails コミュニティーの一部の人たちが Ruby のバージョンアップに対してネガティブな印象で、「RubyKaigiの場でもあれこれ論争していたな」と懐かしく思い出しました。その後、Rails コミュニティーの人たちも Ruby コミッターとして合流して、一方で "RailsConf" が独立したカンファレンスとして発展していく過程で RubyKaigi の発表では Rails の発表はほとんど聞かれなくなる時代の流れを思いだしました。当時のレガシーな仕様やコードの整理が、現在の Ruby 3 に繋がっているお話を伺って、職場のレガシーコードと日々奮闘している私も少し勇気が湧いてきました。


『Rubyで作る最強ゲーミングルータ』 奥一穂さん

娘さんのマイクラ環境改善のために自宅マンションのネットワーク環境を調査したお話から始まりました。民間マンションの共用ネットワーク回線の解析だから公開講演のネタにできたのでしょうが、もしこれが政府機関や重要インフラのネットワークの話であればNDA必至の微に入り細を穿つ詳細な専門的な解説でした。でもって、ネットワークの帯域や遅延の分析をディープに語ってRubyの話題はスルーなのかな?と思っていると、後半は分析結果をもとにRuby(CRuby)でNAT(Network Access Transfer)を自作する話題に発展しました。デバッグは irb 。どれだけ強強(つよつよ)なエンジニアなんだというところを見せつけられました。「世間のお父さんが日曜日に美味しい焼きそばを作ってくる」と同じ感覚で「世間のお父さんはネットワーク環境を改善するために休日にNATを自作してくれる」と誤解したらエライことだと心配になりました。 😅

プログラミング言語 Ruby もしくは スクリプト型プログラミング言語は一般に動作速度が遅いと思われがちですが、きちんと使いこなせば決してそんなことはない。Ruby は高速な言語だという結論で講演は締めくくられました。「Rubyは拘束具のないプログラミング言語だから開発しやすい」という言葉が印象に残りました。 😀



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