ちはやふる日記


[book] 哄う合戦屋

2009年12月30日 13:19更新
https://www.amazon.co.jp/dp/4575236640

物語の舞台は武田晴信のちの信玄の進攻前夜の中信濃。山間に小さな土豪が群雄割拠する地域で内政に長けた領主の元に一人の浪人が仕官するところから物語は始まります。

鬼神のごとき活躍を見せながら周囲の者を寄せつけない孤高の軍師と、関わり合う者すべての心を惹き付けて止まない領主の娘、好対照な二人が深いところで心通わせる姿が戦に明け暮れる戦国の世の荒涼感に一筋の光明を与えて清々しい気持ちを与えてくれる小説でした。

「哄う合戦屋」というタイトルでありながら主人公の侍は一向に笑顔を見せません。さて、最後に誰が何を哄うのかが一興です。



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