ピン数
- 本来のRS-232C規格はD-Sub25ピンです。
- IBM PC/AT互換機標準としてデファクトスタンダードとなったD-Sub9ピンは、のちにデファクトスタンダードを追いかけるかたちでEIA-574として物理的、電気的仕様が国際標準規格に定められています。
- 部品としてのD-Sub9ピンコネクタはその使い勝手の良さから, RS-232Cの他にもジョイスティック端子やマウス端子として使われた過去の歴史があります。物理的なD-Sub9ピンの形状だけでRS-232C端子であるか否かを判断することはできません。
コネクタの「オス」と「メス」
オス(ピン)は折損しやすいため、一般的には交換が容易なケーブル側にオスをつかいます。したがって、ケーブル側に「オス (male / plug)」コネクタ、装置側に「メス (female / socket)」コネクタをつかうのが一般的です。ちなみに電源ケーブルの装置側のコネクタはオスです。ピンの折損よりも感電防止を優先した安全設計です。
しかし、IBM PC/AT互換機は、RS-232Cとディスプレイ(EGA/CGA)コネクタの両方にD-Sub9ピンを採用しました。そこで誤挿入防止のためにRS-232Cは装置側をオス、ディスプレイコネクタは装置側をメスにしていました。(厳密にはIBM PC/AT互換機の装置側のRS-232Cコネクタはピンがオス、ハウジングがメスです)。このときの仕様がディスプレイ・コネクタがなくなったあともパソコン(DTE)の装置側にオスを採用する慣習に繋がっています。IBM PC/AT互換機との互換性を意識しない機器はDTEもDCEも装置側はメス、ケーブルは両端ともオスを採用していることもあります。