Doxyfileのテンプレート作成
設定ファイルをゼロから記述しても良い。しかしながら、下記のコマンドを使い設定ファイルのテンプレートを自動生成し、必要な箇所だけを編集する方法が簡便である。
1 |
$ doxygen -g [configName] |
[configName] にて設定ファイルのファイル名を明示的に指定できる。明示的に指定しなければデフォルトの設定ファイル名の "Doxyfile" で作成される。
ただし、自動生成されたテンプレートのDoxyfileを使うと「ほぼ」中身のないドキュメントしか出力されない。
Doxyfileの編集
プロジェクト名変更
1 |
PROJECT_NAME = "My Project" |
デフォルトの "My Project" のままで支障はないが気分の問題。
Doxygen対象ファイルの拡大
1 |
EXTRACT_ALL = YES |
デフォルトの NO ではDoxygenが識別可能なタグ(ドキュメント)が埋め込まれたファイル(ソースコード)しか解析対象にならない。
プライベートメンバーの抽出
1 |
EXTRACT_PRIVATE = YES |
プライベートメンバーも抽出する。
スタティックメンバーの抽出
1 |
EXTRACT_STATIC = YES |
スタティック(内部スコープ)メンバーも抽出する。
入力
1 |
INPUT = XXX YYY ZZZ |
未指定のときはカレントディレクトリが対象になる。複数ディレクトリを列挙するときは空白文字で区切る。
再帰読み込み
1 |
RECURSIVE = YES |
サブディレクトリの再帰読み込みを有効にする。
除外
1 |
EXCLUDE = XXX YYY ZZZ |
INPUTで指定したファイル、ディレクトリから除外するものを指定する。
入力文字エンコーディング
1 |
INPUT_ENCODING |
ソースファイルの文字エンコーディングを指定する。 [例] CP932 (code page 932。いわゆるShift JIS)
LATEX出力の抑止
1 |
GENERATE_LATEX = NO |
LATEX出力が不要(HTML出力で十分)なケースでは NO にする。
UML形式出力
1 |
UML_LOOK = YES |
UMLに準拠した出力形式にする。
コールグラフ出力
1 2 3 |
HAVE_DOT = YES CALL_GRAPH = YES CALLER_GRAPH = YES |
- CALL_GRAPH : 呼出先関数グラフ(一覧)を出力する。
- CALLER_GRAPH : 呼出元関数グラフ(一覧)を出力する。
出力先
- OUTPUT_DIRECTORY
-
- HTML_OUTPUT
- RTF_OUTPUT
- LATEX_OUTPUT
- XML_OUTPUT
- MAN_OUTPUT
事前マクロ定義
1 |
PREDEFINED = name[=value] |
プリプロセス実行前に(プロジェクト全体に適用される)マクロ定義を指定する。gccの
-D XXX
に相当する。複数のマクロ定義の区切りは空白文字とすること。カンマ , はNGである。引用符は不要である。
特殊コマンド (Special commands)
バックスラッシュ ( \ ) または アットマーク ( @ ) で始まるコマンド。
例. @author, @param, @return, …
Doxygenの多くの特殊コマンドがJavadocと互換性を持っているが、両者は必ずしも共通ではない。